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天才!信長から歴史の散歩道へ


by tyuzuki715
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三国志 曹操の人材活用

 それ、有行の士は未だ必ずしもよく進取せず                                       進取の士は未だ必ずしもよく有行ならず。(魏書・武帝記)
(人格者は必ずしも仕事が出来るとは限らず、仕事が出来る者は必ずしも人格者とは限らない。)

困った事だが、これが現実の姿である。政治の世界であれ、ビジネスの世界であれ、又、学問、文化といった分野でも同じことが言える。
人格者で仕事が出来るというに事にこしたことは無いが、一方が欠けている時に、どちらを欠く人間をとるか?
「儒家」は「いかに仕事が出来ても人格劣悪であれば用いない」という立場であり、「法家」は「人格より仕事が第一」と言う立場をとる。

 軍中の典獄、あるいはその人にあらずして、以って三軍死生の事に任ず。  われ甚だこれを懼る。(魏書・武帝記)
(軍の司法官の中には、適格者でもないのにその職務につき、全軍の生死に関わる仕事をしているものがいる。非常におそろしいことだ。)

「能力主義」は現代ですら完全に行なわれていない。まして三世紀のはじめの中国では、これは革命的な考えたかたであったといえる。
「軍中の典獄」・「三軍」を他の職種、組織に置き換えれば、いま我々の周辺でも立派に通用する言葉であると言える。
by kenji1942 | 2005-07-03 21:45 | 三国志・・曹操