不屈の念仏者 親 鸞 -1
2006年 04月 05日
日本の仏教を根底から覆し、真の民衆宗教の旗手となった不屈の念仏者、愚禿・「ぐとく」・親鸞の像に迫る。
絶望と苦悩と歓喜と。
親鸞は何故「非僧非俗の身となったのか」・・苦悶に満ちた波乱の生涯と、仏教思想の極限を指し示す、人間親鸞の信仰の全軌跡を探って行く。
人口に膾炙する
「善人なおもて往生す 況や悪人においておや」
是の解釈に励んでいこう。
★愚禿(グトク)・親鸞の出典
最澄が入山(にっさん)の願文に「愚中極愚、狂中極狂、塵禿有情、底下最澄」と述べた事による。
最澄が比叡山に入山するにあたって愚中極愚の自覚を持った事がその根底にあった。
親鸞は還俗させられ罪人の身分に落とされて「愚禿」の自覚に徹してから、「愚禿」の字を常用することになった。