天才・道元 禅の心 1
2006年 10月 19日
道元禅師は、日本における禅宗三派、つまり曹洞宗・臨済宗・黄檗宗の三つの宗派の一つ、日本曹洞宗の宗祖として広く知られている。
数多くの日本の祖師の中で親鸞聖人と並ぶ二大巨頭である。 それはその宗教書「正法眼蔵」の偉大さによる所が大きい。入宋して大悟し、帰国後、永平寺を開く。
正治2年(1200)、藤原摂関家の一員として生を受けた道元禅師。
その母は美貌ゆえに、政略結婚の犠牲となった薄幸の女性であった。
道元3歳の時、父である久我通親が54歳でなくなり、8歳の冬にはまだ40歳の最愛の母を失い生滅無常を悟った天才児道元は、13歳で仏道に志して出家を決意し比叡山にあがる。
道元はひときわ高位の貴族でありながら,両親を失ったとはいえ、松殿基房が養子に迎えて朝臣としての立身を求めたにも拘らず、出家への道を志す。
少年道元は母の死に無常を覚え、俗世間での出世の学習と一族の期待を棄てて、13歳にして出家、叡山の横川(よかわ)に入山する。