天才!道元 禅の心 14
2006年 11月 03日
数多くの日本の祖師の中で親鸞聖人と並ぶ二大巨頭である。 それはその宗教書「正法眼蔵」の偉大さによる所が大きい。入宋して大悟し、帰国後、永平寺を開く。
道元禅師による「只管打坐・しかんたざ」とはなにか。
道元禅師が、唯一正しい仏法の正門であるとしたのは「只管打坐」である。
道元禅の禅風の特色である、只管打坐とは、ただ坐禅することによって本来「誰もが備えている仏性に目覚めよ」と言う教えである。
しかし、これは単に坐禅の勧めにとどまらない。
「坐禅を専一にする」ということは、日々の生活の中で、私たちが目前の事柄に、ただ無心に取り組む時、それがそのまま修行になり、悟りにつながるという事をも意味しているのである。
道元禅師の念ずる所は、2500年の長きにわたって正しく伝えられてきた、唯一の正しい仏の純粋の教えであり、釈尊直流の「正伝の仏法」に生きるという事である。
最上のなかにも最上であるこの「正伝の仏法」を学ぶ者は、焼香も礼拝も念仏も懺悔も読経も必要ではなく、「ただ坐禅をして身心脱落すること」を得よというのである。
「身心脱落」とは、身心が脱け落ちる、つまり束縛するもののない自由の境地になるという意味である。